ついに会えた?! ベルリン出身ベストセラー作家の講演会へ。
ダフ屋に心配?されるもお構いなしで行ってみるの巻。
うそ、もう2月が終わる?! 聞いてないよ~
Guten Tag, Ayanaです!!
底冷えする日が減ってきて嬉しいですが、
次の季節に進むということは、「ベルリン来たばっかりでーす」の免罪符が使えなくなっていくことを意味する・・・😱
でも留学期間は有限で、時間は待ってくれません。
前回のベルリン国際映画祭しかり、2月はまた自分にとって「なんとこのタイミングで!!逃すまい!!」という出来事がありました。
それが、ベルリン出身のベストセラー作家Michael Nast(ミハエル・ナスト)氏の新著発行記念のトークイベントです。
知ってる!という人がいたら今すぐ握手しに行きたい。
実は私のベルリン行きを後押したひとつが、この方のエッセー本(和訳)なんです。
少し身の上話をさせてください
自分は元々、2020年にベルリンに来る予定でした。しかし案の定、出発の直前にコロナで国境が閉ざされました。
待てども待てども、状況は悪くなるばかり。渡航制限解除を無職で待つのはさすがに苦しく、ベルリン行きは諦めて、また日本で働き始めました。
時々「行きたかったなあ」と言う思いが頭をよぎります。しかし幸い仕事が忙しく、それにすぐ辞めるわけにもいきません。「私の人生はそういう運命だったんだろうな」と思うことにしていました。
月日が流れ、本当にたまたま、前情報もなく書店で手に取った本が、同氏の『あなたもインフルエンサー? それでは稼げないよ』でした。
自分はインフルエンサーでもなんでもないんですけど、その頃SNSマーケティングの情報を集めていたからだと思います。
少し立ち読みしただけで目から鱗
私がベルリンで知りたかったことや、日頃感じていることが、まんま書いてあるじゃないかと。
ベルリンに山ほどいるらしい無給インターンを続ける若手クリエイター。永遠に実行されない壮大なプロジェクト。辞めると言い続けて辞めない会社員。理想の自分というプレッシャーに追われる我々世代。それに近づくための仕事、SNS、人付き合い、身の回りのもの・・・
著者の知人友人のコミカルなエピソードを交えながら、あるある(=耳が痛い)と頷いてしまうような、鋭い洞察力の金言が並びます。
しかもこれを、在独日本人じゃなくて生粋のベルリナーが書いている。
労働環境がいいとかバケーション大好きとか、自己主張が強くディベート好きだとか語られるドイツだけど、実情は日本と変わらないんじゃ・・・。そんな疑念、いや興味が、読み進めるたびにむくむくと湧いてきました。
「この本を読んですぐに空港に向かいました!」って言えたらカッコいいんですけど、そんなやり手の起業家みたいな行動力はありませんので、一旦は普段の生活に戻りました。
ただ、読了後しばらく興奮していたのを覚えています。
「ベルリンやべえ、ここに書いてあることが本当に本当なのか、やっぱり実際に見てみたい」と。
で、資金作りや身辺整理とか色々経て、ついに2023年にどっこらしょとやってきたわけです。そんな大切な本なので、ベルリンにも持ってきました。
何気なくネットを見ていたら
「人生を変えた一冊」的なことを言っておきながら、私たいして著者のこと知らないわ・・・。と感じ、1月の終わりに何気なくミハエル氏の名前で検索してみたら。
なんと、2月上旬にベルリンで新著のトークイベントがあるというじゃないですか。ベルリンを皮切りにドイツ全土をツアーで回る模様で、ベルリンでの再公演は1年近く先。
ググるのがあと1週間遅かったら、多分めちゃくちゃ後悔しただろうな。
残りわずかのチケットを即購入しました。行ったところでちんぷんかんぷんなのはわかっているんですけど、ドイツ行きを押してくれた書き手に会えるというだけでもう興奮です。ある意味推し活🫰
おしゃれしなくていいベルリン
会場の情報を見ると、どうやらシャンデリアがあるような劇場。
ジーパンで行ったらまずいかな?でもオペラじゃないし、市民の8割がアウトドアリュックをしょっているベルリン(私見です)なので、普通の服で行きました。
もちろん結果は、どカジュアルで大丈夫でした。こういうところ好きですね。
笑いの渦に包まれる会場
入り口にいたダフ屋に「君ドイツ語わかるの?」って言われました。ごもっとも(笑)。
心の中では「ああわかんないよ。でも今日のチケットを見つけられたのは多分何かの縁だから、とりあえず来たんだお。」とつぶやきながら開演を待つ。
そして満員御礼の中、ついに始まりました。米粒サイズですが本人がいる!!
ただし、ダフ屋のいう通り、ドイツ語A2卒業したて&リスニング最弱の私には、すべてがまだ早かった!!
Google音声翻訳(もちろん録音はしてません)も全然追いつかないし、「ドイツ語習得は果てしなく遠い」と再確認。
でも、SNSで起きる日常のトンデモ話をしていることはわかりました。
やはり著者の皮肉の効いた観察力が人気なのでしょう。
ここは寄席かと思うくらい、笑いがドカンドカンと起きていました。一緒に笑える時もあって嬉しかったです。
チケット代の無駄じゃ・・・と思っていただいて構いません。私にとってはこの場にいることが奇跡。まさか本人の講演を現地で聴くなんて、あの書店にいた時は想像できなかったでしょうから。
さてこれから
「はい、ご本人のイベントに来れてよかったね」で終わってはなりませんよね。
本に書いてあったベルリンのリアルを、自分の生活を通じて「本当だ」「本当じゃないかも」と実感してきたいです。
ミハエル氏曰く「計画が実行に移されないのがベルリン」らしいですけど、そうはならないように!!
ちなみに『あなたもインフルエンサー? それでは稼げないよ』は、ウェブコラムを1冊にまとめたもので、通勤・通学時間の読書にちょうど良い感じでサラっと読めます。
ドイツに興味があってもなくても、社会とSNSに揉まれながら生活していれば、クスクスっと共感できる話がたくさん出てきます。
今の生活に疑問や不安があるなあと感じたら、ぜひ手に取ってみてほしい一冊です。
それではまた、Auf Wiedersehen!📖