ドイツで就職活動!【怒涛の面接対策編】
丸暗記も厭わないさ、土壇場で役に立つから
Guten Tag!
ドタバタてんてこまい時々どん底、の就職活動記録。
前回は応募までの流れを書きました。今日は面接の準備や前後のハラハラドキドキについて書いていきます。
★学生から就労ビザへの切り替え編はこちら
己に与えられた準備時間は正味5日
まずは、ドイツの面接でよく聞かれる質問や面接の心構えなどをネットで調べ、回答をドイツ語で用意しました。初めて使う表現ばっかり・・・。
「Tipps Vorstellungsgespräch」「Einladung zum Vorstellungsgespräch E-Mail」などで調べれば、よくある質問集やメールのフォーマットが大量に出てきます。
学校の教科書に載っていた内容も含めて、調べて興味深かったことを挙げていきます。
日本と同じなこと
【面接で頻出の質問】
・志望動機
・なぜ会社は自分を選ぶ必要があるか=どんな利益をもたらしてくれる人材か
・募集ポジションに合った実績エピソード
・自分の強み、弱み(+ただネガティブに言ってはいけない、克服する対策も)
・失敗談からの立ち直り方法
・5年後の自分
・仕事のモチベーション
【心構え】
・TPOに合わせた服装
・話を盛るの禁止
・質問は積極的に(調べればわかることはNG)
・面接後は早めにお礼のメール
などなど
気になった点
・お互い同じ人間だもの。志望動機が「家から近い」とか「給料がモチベーション」とかはグッと堪えるべき
・「自分を成長させたい」って言っていいんだなあ
→個人的な経験からですが、日本だと「会社は学校ではありません」と突っ込まれそう。あとは自己成長よりも、どれだけ利益に貢献できるかについて話した方がいいとずっと思ってきたので。
・給与交渉に「ich hätte/könnte/denke/glaube・・・」は不向き
→これ面白いですよね~。自分の市場価値をわかっていなかったり、無意味に賃上げ交渉してるように受け取られるみたいです。交渉したいなら、根拠と共に「Ich stelle mir ein Gehalt von/zwischen …€ vor.」がお決まりの表現のようです
受けたアドバイス
・「ドイツの面接はお互いのことをよく知るための時間だから、日本の就活よりカジュアルに考えて大丈夫」
・「ここはベルリンですよ?スーツは着なくて大丈夫」(私は襟のあるブラウスと黒いパンツとヒールなしの革靴で行きました)
・「大手じゃなければ、人柄も大事だよ」
・「ずっとドイツに来たかったという熱い思いをぶつけてこい」←泣ける
詰め込み型教育の本領発揮
面接対策の動画も色々観ました。動画の時点でもう何言ってるか聞き取れねえ・・・と絶望の淵に立たされながらも、
観ずに行くより遥かにマシなので、よくある表現を頭に叩き込みました。
自分が作った回答について、言い回しや発音に不安があるところはドイツ人や先生に聞いて直してもらう。しかし、未だに使い方が掴めないのはüberzeugenです。
そ・し・て!お経のように毎日唱える!!頑張って丸暗記!!!
丸暗記なんてその場しのぎな・・・と思われるかもしれません。確かにその通りですが、予想外の質問が来ても覚えた表現をアレンジして使えたので、私のドイツ語レベルではやってよかったですよ。
あっという間に面接当日
家を出る前にドイツ語のポッドキャストで耳を慣らし、一通り音読して出発しました。覚えた言葉で全身が埋め尽くされ、口からポロッとこぼれそう。右手と右足同時に出して歩いてそう。
最悪、印刷した回答集を手元に置いて話せれば・・・。と気弱なことを思いましたが、そんな雰囲気じゃなかった場合に備えて、もし頭が真っ白になっても絶対に伝えたいことだけ、単語でノートに書いておきました。ノートはいずれにせよ条件面とかのメモのために出すのでね。
「全然聞き取れなかったらどうしよう」とマイナス思考に陥る一方、応募メールで文法ミスしている時点で、相手も私のレベルなんてお察しだろうと変に開き直ったり、この時期はいつも以上に情緒不安定な女だったと思います。
カジュアルな面接でホ
さあオフィスに着いた。最大の心配の種「何語で面接なんだろう」は、はじめにドイツ語か英語かどちらがいいか聞いてくれました。せっかく準備してきたし、いまや英語よりもドイツ語の方が聴き慣れているから、「ええい、ままよ」とドイツ語にしてもらいました。
面接官は、今の私の直属の先輩に当たる人でした。格好もラフで、物腰柔らかく、まずは安心しました。
面接内容は・・・?実力というより奇跡
一次面接
自己紹介はもちろんしましたが、その後は職歴について具体的に説明するのがほとんど。
ぶっちゃけ、Tipps集にあるような「あなたの強みは?」的な質問は聞かれませんでした。
さらに私の場合、過去の仕事を印刷物で見てもらえるため、それに500億%助けられました。反応が思いのほか良かった!(ドイツ語で面接したとはいえ、実際はそんな感じなので複雑な気持ちです)
でも、ただ見せるだけじゃ何を頑張ったか伝えられません。なので、専門用語や業界特有の表現の事前準備は本当に大事だと思いました。
実際は1時間ほどでしたが、体感は3時間に感じました。
結果やいかに・・・。
二次面接
「わーハッハッハッいい感じだったぞ」と喜んでみたり「いやドイツ語ペラペラでキャリアもある人なんて死ぬほどいるしそういう人が受かるに決まってんだろ」と落ち込んだり、生きた心地がしないまま1週間くらい経ちました。
でもなんと、二次面接に呼んでもらえました。面接というか「契約内容の確認にきてね」ということで、「こりゃ内々定みたいなものだ😄」と浮かれまくっていたのですが・・・。
当日、さらに上のポジション(ややコワモテでマッチョ、低音ヴォイス)の方が初登場。
わたし、萎縮。会話が頭に入ってこない。やばいやばいやばい。
条件面の確認とばかり思っていたけど・・・、さりげなーく職歴なども改めて聞かれました。
「ああ、これは条件確認と見せかけた面接だ」と頭では意識しているけれど、気が動転してしまい、口からは何のアピールにもなっていない、普通の自己紹介レベルしか出てこなかったのです。
給与や労働時間、保険、ビザの確認という本来の話は確かにあったとはいえ・・・。この日は全く自分を売り込むことができませんでした。
最後に「では契約書作りますから、○日にまた来てくださいね」と約束したはいいものの、まだパニック継続、心ここに在らずのままオフィスをあとにしました。
大反省会の帰り道🚶🌀
「ああ、何で自己紹介で馬鹿正直に自己紹介したんだろう。帰る前でも滑り込みでアピールできだだろうに、できなかった。条件ばかりメモする、積極性のかけらもない応募者になってしまった(鬱)(鬱)(鬱)」と、帰り道はひとり大反省会。
バスを乗り間違えて、家とは全然違う場所をただただ2時間くらい放浪していました。
今日はさすがに平和にチーズケーキ食ってる場合じゃないわよ・・・
頭ではわかっているのに言えない、瞬時に作戦を切り替えられない。これが私の現状。「あの子で本当に大丈夫か?」と今頃会議始まってるだろうな。ドタキャンありえるな。と、もうダメ思考ループでした。
モジモジは後悔のはじまり
そんな自分の詰めの甘さにどよーんとした日々でしたが、
結局、心配は杞憂に終わり、契約書にサインする日を無事迎えられました。
二次面接の反省を活かし、サインの日に「やりたかったことができるポジションです。ドイツ来てよかったです。マジで頑張ります。」と伝えました。遅いけど。
だから皆さん、チャンスを逃さず、面接で熱い思いをアピールしてください!!!後悔のないように!!!
言葉に詰まっても一生懸命伝えようとする姿勢や熱意は、スキル面以外で他の候補者との差別化ポイントになると思います。
そんな後悔も含めて今回の就活は、語学やコミュニケーション力よりも、会社が欲しいスキルと自分の職歴がかなり細かいレベルまで奇跡的に合致しただけにすぎない、と自己評価を下しております。ポジティブに言えば、実績があれば現地就職の可能性はゼロではない、かも。
だから本当の修羅場は仕事が始まってからだぞ〜〜〜〜👻
さ、サインして、ビザ切り替えて、仕事じゃ!
と行きたいところですが、このビザ問題もお話ししたいことがたくさんある(むしろこれがブログとして一番タメになるかも)ので、次回「学生から就労ビザへの切り替え 〜矛盾と闘え〜」編に続きます。
Auf Wiedersehen!