ドイツのワーキングホリデー
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徹底解説!ドイツのワーキングホリデーについて
ワーキングホリデーっていう言葉は聞いたことがある人も多いはず。オーストラリアやカナダといった英語圏は特に日本人に人気のワーキングホリデー渡航先として知られていますね。
ですが、ドイツとなると「え?ドイツもワーキングホリデーあるの!?」と驚かれることもしばしば。
そうなんです、ドイツにもワーキングホリデーがあるんですよ!ということでここではドイツのワーキングホリデーについて解説していきますね!
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1. ワーキングホリデーとは
まず、ドイツのワーキングホリデーの前に、そもそもワーキングホリデーってなんだ?ということからお話ししていきますね。
ワーキングホリデーとは、2つの国の合意に基づいて、お互いの国の若い人たちにそれぞれの国の文化や生活を経験してもらうために、お互いの国で一定の期間を過ごすこと、また滞在期間中の生活費を賄うために就労することを認めた制度です。
お堅く説明するとこんな感じですが、簡単に言ってしまえば、ワーキングホリデー制度のある国に長期(1年から国によって最長2年)で滞在していいよ、そしてその間働くこともできるよ、という制度なんです。
ワーキングホリデービザは、旅行、就学、就労が認められたとても自由度の高いビザです。滞在中は各地を旅してもいいし、語学学校に通ってもいいし、バイトするものOKなので、期間中自分の好きなようにアレンジができます。
これが認められるってすごいことなんですよ。 みなさんあまり意識することはないかもしれませんが、普通旅行だと長くても3ヵ月までしか滞在できません。
一方、3ヵ月以上滞在しようと思ったら、目的に応じたビザを取得する必要があります。
学校に通うなら学生ビザ、仕事のためなら就労ビザといった具合。 だから「1年間何をしてもいいよ!」というワーキングホリデービザは本当に特別なものなんです。
ただし、こんなスペシャルオファーなので、各相手国ごとに一生に一度しか取得することができません。
たまに、ワーキングホリデーがある種のプログラムで、これに応募すれば自動的に語学学校、就労先がセットになっているものだと勘違いされている人がいますが、そうではありません。
ワーキングホリデー制度はあくまで協定国に1年間(~2年)の滞在を認めているのみで、滞在中の語学学校やアルバイト先は自分で手配をする必要があります。
2. ドイツのワーキングホリデー
ワーキングホリデーについての概要が分かったところで、いよいよ本題、ドイツのワーキングホリデーについて解説していきますね!
2-1. 申請条件
まず、申請条件について。 ドイツのワーキングホリデービザは18歳~30歳までなら誰でも申請できます。
補足しておくと、申請時に30歳であれば、実際に渡航するのは31歳の誕生日を迎えてからでも大丈夫です。
渡航できるのは申請者本人のみで、子供など親族の帯同はできません。
国によっては年間の発給数が決まっていたり、抽選だったりしますが、ドイツに関しては定員はありませんのでご安心を!
申請のタイミングについては、何月までに申請をしなければならないという決まりもなく、年中申請が可能です。ただし、渡航の3ヵ月前からしか申請できませんのこの点ご注意を。
張り切ってすぐにでも申請したい!と思っても逸る気持ちを抑えて出発3ヵ月前まで待ってくださいね。
ということで、30歳ギリギリでの申請の場合、遅くとも31歳の誕生日前日までに申請をし、31歳と3か月中に渡航できればOKです。
2-2.ワーキングホリデー中にできること
ワーキングホリデー中は、旅行、就学、就労が認められているので、これらを自由に計画することができます。
国によっては語学学校に通える期間が決まっていることもあるようですが、ドイツのワーキングホリデーは就学も就労も期間に制限はありませんので、1年間の中でどれだけ学校に通っても、仕事をしてもOKです。
この機会にドイツ国内だけでなく思いっきりヨーロッパ周遊旅行を楽しむこともできます。
シェンゲン協定内であれば国境を超えるのにパスポート提示もいりませんので(ただし旅行する際にはしっかりとパスポートを携帯してくださいね)日本国内を旅行するような感覚でヨーロッパ中を旅行できてしまいます。
ワーキングホリデーを利用して語学学校に通う人も多いですね。
語学学校に通う期間しか滞在が認められない語学学生ビザに比べ、語学学校に通うにしても柔軟な計画を立てられるのがワーキングホリデーの魅力です。
せっかくドイツで生活するのだからやっぱり多少でもドイツ語はできたほうが生活、経験が充実します。まずは語学学校でしっかりとドイツ語を身に着けるとアルバイトのチャンスも広がります。
そしてワーキングホリデービザの最大の魅力は就労が認められていることですよね!
外国で働いてみたい、滞在費を現地で稼ぎたいと思っている人も少なくないはずです。
この他にもボランティアやに参加したり、自分の興味のある分野の現地視察をしてみたり、可能性は無限大です。
3. ドイツワーキングホリデーの申請方法
詳しくはドイツ大使館のホームページでご確認ください
3-1. 日本国内の申請場所
ワーキングホリデービザの申請は日本国内のドイツ大使館、領事館でします。 東日本(新潟、長野、静岡以東)在住の人は東京のドイツ大使館、西日本(富山、岐阜、愛知以西)在住の人は大阪の領事館での申請になります。
3-2. 必要書類
- ドイツ大使館のHPから入力できるWeb版申請用紙
- 長期ビザ申請書
- パスポート用写真
- パスポート(ビザの有効期限+3か月の有効期限があるもの)とそのコピー1部
- 往復の航空券予約証明書
- ドイツでの全滞在期間がカバーされている旅行者用医療保険+旅行賠償責任保険
(医療保険は歯科治療にも適用され、女性の場合妊娠時の治療にも適用されるもの) - 生活費支払い能力の証明<1年間滞在する場合には最低2,000€、片道航空券で渡航の場合は倍額4,000ユーロ相当>
(申請日前日に記帳した過去3カ月分の記帳のある通帳およびそのコピー/ネットバンキングの場合は申請日前日に印刷した過去3カ月分の通帳)
3-3. 保険の加入に注意
ビザの申請要件になっている 日本の保険会社のものではこの条件を満たしてものがないので、しっかりとドイツのビザに対応した保険に加入しましょう。 保険について詳しくはこちらに解説をしています。
3-4. 現地での申請について
ワーキングホリデービザは現地の外国人局でも申請をすることもできます。
旅行と同様にビザなしで入国後、ビザなしでの滞在が認められている90日以内に、現地滞在先の外国人局で申請をします。
少しでも長く滞在したい、という人は現地申請を選ぶ人もいますね。
ただし、注意点としてはワーキングホリデービザの申請を受け付けていない外国人局もあるということです。
ドイツでの各種ビザの申請は滞在先を管轄する外国人局で行いますが、自分が滞在する街、地域によって管轄の外国人局が分かれています。
特に小さな街の場合、ワーキングホリデービザに対応していないところもあり、申請に行ったら「日本で申請してきてください」と突き返されてしまうこともあります。
こうなると予定外に日本に帰国しなければならず、航空券代が余分にかかってしまいます。
そうならないためにも、もし現地での申請を希望する場合には自分の渡航先の外国人局に事前に確認をしましょう。
じゃぁ申請だけはワーホリを受け付けてくれる街の外国人局に行ってすればいいんじゃないの?と思われるかもしれませんが、そうもいかないのです。
なぜかというと、ドイツでビザを申請するには、まず必ず住民登録が必要になります。
この住民登録をしている地域を管轄する外国人局でないとビザの申請ができないので、ビザ申請の時だけ他の街に行く、ということができないのです。
各外国人局で申請用紙も異なりますし現地申請は面倒なことも多いので、安心して渡航したい方は日本で申請していくのがよいでしょう。
4. ドイツワーキングホリデーの費用
現実的にドイツにワーキングホリデーに行こうと考え始めた時、やっぱり気になるのはお金のことですよね。
予算はいくらくらいあったらいいでしょうか?
ビザ申請時に生活費を保証するための残高証明として求められる金額は最低2,000ユーロです。日本円に換算すると約26万円(1ユーロ=130円換算)
しかしながら1年間海外で生活するのに26万円は現実的ではありません。最低でも150万、できれば200万円は用意されると余裕があってよいと思います。
これだけでざっと計算して120万円強です。 語学学校に通おうと思ったらここに語学学校代が追加になります。
せっかくだから旅行だって存分に満喫したいですよね?
もちろん、滞在中にアルバイトをすることもできますので現地で生活費を稼ぐこともできます。それができるのがワーキングホリデーの醍醐味でもありますしね。
それにしてもやっぱり予算に余裕があるに越したことはないです。
現地の生活に慣れてアルバイト先を見つけるまでにはある程度時間をみておいた方がいいですし、確実に仕事が見つかる保証もありません。お金に余裕がないために行動が制限されてしまうのは勿体ない。
最初にも書いた通り、ワーキングホリデービザは自由度の高いビザです。自由だからこそ自分のやりたいように1年間をアレンジできる。
どんな1年間にするのかはあなた次第です。 有益な時間を過ごすためには、やっぱりある程度のお金は必要だと思います。
ワーキングホリデーで与えられた1年という時間は人生で1度きりの時間です。お金は使ってしまったらまた稼げても時間は戻ってきません。
せっかくの人生一度きりの機会なので、それを存分に活かして有意義な時間が過ごせるよう、余裕をもって計画を立てて資金も十分に用意していきたいものですね。